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IT関係の個人事業主の徒然なる日記

大まかにIT系と呼ばれる仕事を自営業として営んでいる者の日記です

加速する円安ドル高

円安ドル高が進んでいる。
そんなことは大抵の人は知っている。でもそのスピードが速すぎる。大丈夫なのか??

この円安ドル高は、当初円安というより、アメリカの景気回復を背景としたドル高その側面が高いと思っていた。

確かに相次ぐアメリカの経済指標は悪くない。2015年半ばの利上げも視野に入ってきた。
アメリカの景気が顕著に改善しているにもかかわらず、FRBは比較的慎重に言葉を選んでいる。
一体、円安なのか?ドル高ななのか?その両方なのか?円の信認は揺らいでいないのか?

気になったので、円が一体がドル以外の通貨に対しても弱くなっているのかどうか、円インデックスという指数を調べてみた。

円インデックスとは別名「名目実効為替レート」ともいわれる。
以下、日本銀行のウェブサイトからの引用である。

実効為替レートは、特定の2通貨間の為替レートをみているだけでは捉えられない、相対的な通貨の実力を測るための総合的な指標です。具体的には、対象となる全ての通貨と日本円との間の2通貨間為替レートを、貿易額等で計った相対的な重要度でウェイト付けして集計・算出します。

詳細については、BISのホームページを参照して下さい。

なんと、日本銀行のウェブサイトから詳しくはBIS(国際決済銀行)を参照してくれといわれてしまった。

手っ取り早くチャートを見たいので、円インデックス チャートで検索したものを見てみた。
f:id:tyusuke88:20140921010926p:plain

みて分かるように8/18頃からの円インデックスの下落のペースが速い。

そしてこっちがドルインデックス
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こちらも上昇スピードが速い。
円インデックスが急落を始めた8/18日頃から急上昇している。
つまり、8/18日頃からのドル円急落は少なくともドルインデックスと重ねてみる限り"円の下落だけ"では無いようだ。

しかしである。9/15日以降のドルインデックスを見て欲しい。ドルインデックスは9/15日以降もみ合っている。
少なくとも"ドルが通貨としての価値を9/15日以降に急伸させたというわけではない"ことが分かる。

続いて円インデックスを見ると9/15以降で、9/17日と9/19日に大きな陰線を引いて下落している。

この9/15以降の円単独の下落が何を物語っているか、自分なりの述べると、巨大にふくれあがった公的債務があるにもかかわらず、政権が消費増税にためらいを見せている所を、ヘッジファンドなどに脇腹をつかれたといったところではないだろうか。

実際ドル円のレートが急伸し始めた当初から、要人の円安への姿勢は揺れている。
1ドル104円台だったことの発言は以下の通り

△「日本経済にとって好ましくないとは思っていない」(4日、黒田東彦日銀総裁、元財務官)
▼「これ以上の円安がマイナスとなる産業が増えている」(3日、渡辺博史国際協力銀行総裁、元財務官)

106円台前半ではこうだ。

・「ファンダメンタルズに沿ったレートが定着が望ましい」(9日、甘利明経済財政・再生相)
・「緩やかに変化していく方が望ましい」(9日、麻生太郎副総理・財務・金融相)

続いて106円台後半

▼「我々の立場(中小企業)からすると比較的好ましくない」(11日、三村明夫日商会頭)
・「経済への影響はメリット、デメリットがある」(11日、菅義偉官房長官
△「為替レートと物価上昇率有意な相関は見いだせない」※輸入品の価格上昇につながる円安は経済を圧迫しないと強調した発言(10日、岩田規久男・日銀副総裁)

107円台前半では

▼「もう少し円高に進んだ方が心地よい」(17日、三村明夫日商会頭)
▼「円安の負の側面についても十二分に認識を」(17日、寺門一義・地銀協会長)
▼「今後は負の側面が目立ってくるのでは。心配の種だ」(16日、佐藤茂雄・大阪商工会議所会頭)
△「自然なことで困ることにはならない」(16日、黒田東彦日銀総裁
・「適正か安いかについては私から言うべきではない」(12日、甘利明経済財政・再生相)

108円台後半では

▼「手放しで円安がよいとは申し上げにくい」(18日、池史彦・日本自動車工業会会長)
△「日本にとって困った水準ではない」(18日、榊原定征経団連会長)
△「日本経済全体にとってプラスの状態がしばらく続く」(18日、平野信行・全国銀行協会会長)
黒田東彦日銀総裁麻生太郎金融相、18日の全国証券大会であいさつしたが為替には特にコメントせず

そしてその後、筆者が推測する円の独歩安が進んだ9/18日以降、ドル円は109円06銭を付けている。

109円台に乗せてからは
「急激に為替が変動することはあまりプラスにはならない」「実力に見合って緩やかに一定の幅に安定していくことが大事だ」(19日、甘利明経済財政・再生相)

「マーケットのことはマーケットに聞けということだろう。厚生労働大臣として特に(見解が)ある訳ではない」(塩崎恭久厚生労働相、19日午前の閣議後の記者会見にて)

流石に109円台を超えてなお、円安に寛容な発言は少ない。

為替の影響が家計に及ぶには時間差があるが、化石燃料価格の高騰による(電気代を含めた)諸物価の上昇が予想される。

物価上昇率は確かに2%を超えるだろうが、それを超える所得の増加がなければ生活は苦しくなってしまう。
今後、この円安が賃金の上昇をもたらし、コストプッシュ型の悪いインフレに移行しないように細心の注意を払って見ていく必要があろう。

9/22追記
9/21付けの日経新聞に中国が日本国債を売り越しており、政治的な思惑が絡んでいるのでは、という記事があった。
詳しくは、NQNスペシャル「中国の日本国債売り加速か 背景は円安、日中関係?市場に思惑」
をご覧頂きたい。